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新潟日報モア

家づくりのノウハウ - 失敗しない家づくり

1つ屋根の下、2つの世帯

失敗しない家づくり

1つ屋根の下、2つの世帯

燕市 S氏邸
リノベーション/共用2世帯住宅
吹き抜けの光が、家族をつなぐ

木に囲まれた家は、家族みんなのお気に入り。

さらさらと素足が心地いい。

97坪という大空間を無駄なく活用する間取りや動線も、ぜひ参考にしたい。

以前は1階だけで9部屋もあり、大家族とはいえ少々持て余していたというS氏邸。不要な部屋を閉じて床面積を減らす「減築」により、今の家族にちょうどよくフィットする家に生まれ変わった。1歳児から80代まで9人が心地よく暮らす、とっておきの住まいとは。

どこに行っても木のぬくもりがある家。
新しい木の色や香りもいいけれど、経年変化も楽しみになる。

「こんなに木に囲まれている家ってなかなかないですよね」と奥さまが言うとおり、S氏邸は床や建具などそこかしこに木が使われ、玄関を一歩入ると木の爽やかな香りが鼻をくすぐる。新築のようにきれいだが、実は半分ずつ築年数の異なる住宅(築60年・築20年)を、この春まとめてリノベーションした。梁から上の構造体と基礎以外はほとんど解体し、一から作り上げることで、断熱性や耐震性を大幅にアップさせた。建物自体を長持ちさせるため、床下の余分な土を取り除き通気性も確保したという。

4世代10人家族のSさん一家。今は大学生の長男が家を出ているため9人で暮らす。「前の家は隙間風が入り放題で、冬は築20年の新しい方のリビングに家族全員で集まっていました。あれはあれでほほ笑ましい光景でしたが(笑)、使っていない部屋も多くてもったいなかったですね」とご主人。持て余していた部屋はつぶして減築することにした。その上で家族一人ひとりが快適に生活できるよう、機能的な動線にもこだわった。浴室、洗面脱衣室、ランドリースペースなど共有の水回り設備を1階突き当たりの中央に集約し、家のどこからでもアクセスしやすくした。特に若夫婦用のキッチンから近いので、奥さまは格段に家事がしやすくなったという。

2階の廊下と吹き抜け。2階には子ども部屋3つと寝室があるが、ゆったり広い廊下で親も子どももストレスなく移動できる
梁が印象的な2階のフリースペース。前の家で使われていた貴重なヒバの梁を再利用した
所々にあしらった花のモチーフがほんのり和テイストを演出
吹き抜けの開放感が心地いい和室。淡いクリーム色の壁紙は、柱などの木の色が年月を重ねて濃くなっても合うように開発されたビルダーのオリジナル

一方で80代の祖母の寝室近くにはトイレと洗面台を設置。寝室の窓は掃き出しにして、今後介護が必要になった場合も送迎車を横付けし、窓からスムーズに出入りできるようにした。親や祖父母と同居するなら、避けられない家族の介護問題をしっかりと考えることも家づくりのポイントだろう。

日ごろ農業で汗を流す両親の部屋はハウスや作業小屋に近く、玄関に回らなくても勝手口から出入りできる。勝手口から入れるトイレもあり、繁忙期で人手を頼んだ時などは大助かりだという。

玄関に近い6畳の和室には、吹き抜けからやわらかな日差しが届く。2階は若夫婦の寝室や子どもたちの個室になっており、吹き抜けを通じて1階は2階の、2階は1階の家族の気配を感じることができる。

若世帯のLDK。普段は親世帯のキッチンで一緒に料理することが多いが、週末などゆっくりしたい日はこちらを使うそう

ほとんど新築に近いリノベーションだが、唯一、昔の情景を残した部屋がある。「設計士さんにご提案いただき、仏間だけは昔のまま残すことにしました。柱や梁は染み抜きしてきれいにしてもらい、畳や天井は新調しました」(ご主人)。部屋だけではなく解体の際に出た梁や床柱、欄間なども丁寧に手入れして随所に使用し、昔の家の面影をちりばめた。

「この仏間を残して本当によかった」とご主人。ここに来ると昔にタイムスリップしたようで落ち着くのだとか

残したいものや残すべきものは残し、不便さを感じる部分はこれからのライフスタイルも意識しながら変えていく。こうして大家族でありながら全員にやさしく、将来についても考え抜かれた住まいが完成した。

A. 若世帯と親世帯のスペースはこの廊下1本でつながっている。広い廊下なので子どもたちが元気に走り回り、いつもにぎやか。家じゅうが木の床で心地よく、リノベーション後は誰もスリッパを履かなくなったそうだ
B. 玄関を入って正面のところ。右の引き戸を開けると65ページで紹介した吹き抜けの和室がある。左上に見える梁は前の家の床柱を活用した/D. 以前は落ち着いた色の板の外壁だったが、明るい色にしてがらりと印象を変えた
C. 仏間を囲むL字形の廊下は南向きで日当たり抜群。窓から田園風景が見える。廊下を曲がった奥に6畳と8畳の和室があったが、ほとんど使われていなかったので減築した。部屋があった場所は物干し場として利用している
S氏邸 House data
家族構成 夫婦+子ども5人+両親+祖母
敷地面積 324m²(98坪)
延床面積 319.3m²(97坪)/1階:207.98m²(63坪)/2階:111.32m²(34坪)
工法 在来工法+構造用合板張り
基礎 新規布基礎
断熱材 現場発泡硬質吹付ウレタン@60mm
屋根 安田瓦
外壁 ケイミュー セラデール
アカマツ
珪藻土クロス
天井 珪藻土クロス
設備 暖房 温水ルームヒーター 冷房 エアコン 給湯器 灯油 キッチン・トイレ・バス パナソニック